「伝えたい」という気持ちがあれば、7割くらいは伝わります
私たち夫婦はあまり英語が得意ではないので、受け入れの申し込みをする際にはそのことをいつもゲストに予めお伝えするようにしています。だから、ホームビジット後に「とても楽しかった、ありがとう!」とメールがいただくと、そのたびに安心します。日本人だって感情を表に出さない人もいるし、シャイな人もいる。だから今はあまり気にせず、いつも通りにおもてなしの気持ちを大切にしています。
白いごはんは「料理の一品」だったという発見
あるゲストが「いつも日本人が食べている食事を」と希望されたので、一汁三菜のスタイルで用意しました。ところがゲストはおかずを一品ずつ食べ始めて、途中で「お醤油が欲しい」と言われ、ご飯に醤油をかけて食べ出したんです。
そのとき初めて「彼らにとっては白いご飯は料理の一品なんだ」と気づきました。本来はおかずとご飯を組み合わせて食べるものだと説明すべきだったと反省しつつ、同時に「三角食べ」こそ日本の食文化なんだと実感しました。

日本にいながら世界と出会える喜び
コンスタントに受け入れを続けている一番の理由は、日本にいながら世界の人と出会えることです。帰国後に「日本がすごく楽しかったから家族や友達にすすめたよ」とか「また来年行こうと思っているよ」とメールをいただくと、少しでも日本を好きになってもらえたのかなと嬉しくなります。
ゲストへのオファーは積極的に
受け入れの申し込みをするときは、年齢が近い世代や共通の趣味・職業がある方、また私たちが行ったことのある国や興味のある国の方を選ぶことが多いです。そのとき「夫はあなたと同じ職業です」「私たちはあなたの国に行ったことがあります」といったメッセージも添えるようにしています。英語が得意でない分、共通点があった方が会話も広がりやすいからです。
また、誰からも申し込みが入っていないゲストにこちらからオファーすることもあります。せっかく遠くから日本に来てホームビジットに興味を持ってくれたのに、体験できずに帰ってしまうのは残念ですから。「子どものいる家庭希望」と書かれていても、「子どもはいませんが、それでもよければ」と伝えて受け入れが実現したこともありました。

ゲストに合わせた食の提案
ホームビジットが決まったら、最初に料理の希望を伺います。複数のホストを訪問するゲストも多いので、料理がかぶらないように「食べてみたい日本食はありますか?なければ手巻き寿司、すき焼き、一汁三菜などから選べますよ」と簡単な英語を添えて伝えています。
繰り返しになりますが、私たちは英語があまり得意でなく、また夫婦二人で受け入れをしており、料理を一から一緒に作るというのはなかなかハードルが高いため、今まで挑戦したことはありません。今は、出し巻き玉子を出す時に卵焼きを巻いてもらうことくらいですが、今後はもっといろいろ一緒に料理ができたらいいなと思います。

若い世代のゲストには、たこ焼きプレートでベビーカステラを作ってもらうなど、説明が少なくても楽しめるメニューを工夫しています。

豆腐グラタンは毎回大人気
最近評判がいいのは「豆腐グラタン」です。豆腐という日本ならではの食材と、チーズの組み合わせが好まれるようで、毎回おかわりの希望があります。逆にあまり受けなかったのは「ぬか漬け」。特に漬けているぬか床を見せてしまったのは失敗だったなと思います。
言葉よりも大事なのは「伝えたい気持ち」
英語がうまく伝わらないことはよくあります。でも困ることはほとんどありません。ボディランゲージやスマホの翻訳も使えますし、何より「伝えたい」という気持ちがあれば7割くらいは伝わっていると感じます。
伝えられなかったことは後で調べて、次回に備える。それで十分だと思えるようになりました。

ホームビジットを通じて実感すること
自分が尊敬できない人や認められない人と、一緒に楽しく食事をすることはできません。だからBorderless Visitでの交流はまさに「言葉や国を超えて相手を認め合い尊敬し合うこと」そのものだと感じます。
ゲストが帰国後に友人へBorderless Visitをすすめてくれたり、私自身が周囲に話して共感してもらえたりすると、少しずつでも社会に広がっているんだと実感します。
