「海外旅行より英語を話す経験になった」ホスト歴10年の母が語る、ふだん着の交流と子どもの成長
「外国人ゲストを家に招くなんて、部屋をピカピカにして、完璧なおもてなしをしないといけないのでは…?」「英語が苦手だし、子どもも思春期。家族みんなで楽しめるかな?」
ホームビジットに興味はあっても、そんな不安から一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ホストアンバサダーの堀さんが、ホスト歴約10年、これまでに16組以上のゲストを受け入れてきた先輩ホストのやすこさん(夫・大学2年生の長女・高校2年生の長男の4人家族)にインタビュー!
冷蔵庫のプリントをあえて片付けない「ゆるいおもてなし」の理由や、家族全員が自然と参加できる役割分担のコツ、そして「ボーダレスビジットは生きた教科書」と語る、お子さんたちの成長ぶりなど、リアルな本音をたっぷり伺いました。
目次
- 1.ホスト歴10年の私でも、最初は「緊張しかない」スタートでした
- 2. 冷蔵庫に貼ったプリントもそのまま!あえて「生活感」を隠さない
- 3. 料理の工夫!お味噌汁を一緒に作る、年代に合わせてメニューを変える
- 4. 掃除担当、折り紙担当…、家族で役割分担!
- 5. 「海外旅行よりも英語を話した」ホームビジットは英語学習につながる“生きた教科書”
ホスト歴10年の私でも、最初は「緊張しかない」スタートでした

堀:これから始める人が一番気になっているのが、「初めてゲストを受け入れた時、ぶっちゃけどんな気持ちでしたか?」ということだと思うんです。やすこさんの初めての受け入れの時はどうでしたか?
やすこさん:約10年前に初めて受け入れたんですが、ボーダレスビジットを知ってから「やっと始めるぞ」となるまで、実は2〜3年くらい悩んでいたんです。「どうしよう…」とうじうじしていたら、夫がポンっと背中を押してくれて、始めることにしました。
初めてゲストが決まった時は、もうとにかく緊張しかなかったです!「何を喋っていいんだろう、どうしよう」という緊張の方が大きくて、駅からお迎えした時、何を喋ったかも全く覚えていないくらい(笑)。
堀:やっぱり、みんな最初は緊張しますよね。その緊張はどの辺でほぐれ始めたんですか?
やすこさん: お料理を何出したかも覚えていないくらいだったんですが、食事中に私たちが行こうと思っていた徳島への旅行の話をしたんです。そうしたら、日本全国を旅をしてきたドイツ出身の若いカップルのゲストの方が「渦潮は橋の上からよりも、船に乗ったほうがいいよ!」って逆に日本のことを色々教えてくれて。そういう会話が楽しくて、自然と緊張がほぐれていったのを覚えています。
冷蔵庫に貼ったプリントもそのまま!あえて「生活感」を隠さない

堀: 初めて会う人を自宅に招くとなると、「完璧にしなきゃ!」と頑張りすぎちゃう方もいると思うんです。やすこさん流の「ゆるいおもてなしのコツ」はありますか?
やすこさん: あえて「生活感を出す」ことですね。最初は冷蔵庫に貼ってある学校からのプリントや広告を片付けていたんですけど、今はそのままにしています。これも「我が家の生活の一部だよ」って。もちろんお部屋の掃除はするんですが、あえて生活感のある部分は片付けすぎないようにしています。
堀: 冷蔵庫のプリント、「ここで生活しているんだな」って安心感があると思います(笑)リアルに感じられますし、学校の行事や日本の習慣を説明する会話のきっかけにもぴったりですよね。
やすこさん: そうなんです!あと、料理の出し方も最初は小鉢に分けて出していたんですが、今は大きなお皿で「ドーン!」と出すスタイルに変わりました。そこはすごく「ゆるく」なりましたね。
堀: 大きな皿からみんなで取り分けるのも、実は日本の家庭ならではの習慣ですよね。初めてのゲストも、苦手な食べ物があれば量を調整できるので、すごく良いアイデアだと思います!
やすこさん: 確かにゲストの方にとってもいいかもしれませんね!
料理の工夫!お味噌汁を一緒に作る、年代に合わせてメニューを変える
堀: 料理があまり得意ではないから…と不安に思っている方へ、無理なく準備できて、実際にゲストに喜ばれたメニューを教えてください。
やすこさん: 我が家は、年代に合わせて出しています。ご年配の方にはブリの照り焼き、若い方にはお肉料理など、普段食べているメニューですね。 あとは、手軽にできる「たこ焼き」や「お好み焼き」です。たこ焼き粉を買ってきて、みんなで作ると簡単に盛り上がります!煮物の定番「肉じゃが」も人気ですよ。最近は「バラ寿司」も我が家の定番になっています。
堀: やっぱり、一緒に作って楽しめるメニューは良いですし、毎回メニューを変える必要もないですよね。
やすこさん: そうですね。実は「お味噌汁を一緒に作る」だけでも、すごく喜んでいただけるんです!お豆腐を切ってもらったり、お味噌を溶かしてもらったり。「一緒に作った」という体験がすごく満足感につながるみたいです。あと、「味噌を買って帰りたいけどどれくらい持つ?」とか聞かれます(笑)
堀: お味噌汁、良いですね!出汁から取るんですか?
やすこさん: いえいえ、我が家は簡単な出汁の素です(笑)。私自身、ちゃんと出汁を取ったことはないですよ!
堀: それならハードルがぐっと下がりますね、ほっとしました(笑)
やすこさん: あと、私は多めに作って、次の日のご飯作りを楽にしています!煮物なんかをドーンと作って、「明日の朝はこれ食べてね」って。やっぱりおもてなしは楽しい反面疲れることもあるので、上手く手を抜くことも続けるコツだと思います。
掃除担当、折り紙担当…、家族で役割分担!

堀: 人によっては旦那さんが不在の時や、家族の中で参加できる人だけで受け入れをする方もいらっしゃいます。やすこさんは4人家族ですが、お子さんが高校・大学生になった今でも、皆さんで一緒に参加されているんですか?
やすこさん: はい、習い事などがない限り、基本は全員参加です!子どもが小さい頃から、「あなたはお掃除をお願い」「あなたはウェルカムボードで国旗を描いてね」と、それぞれに役割を与えていました。
ゲストがいらっしゃった後も、「一緒に折り紙を折ってあげて」「トミカを出して一緒に遊んでみて」と、おもてなしの一部を任せています。習字の体験の時には、書き順を教えながらお手本を書いてくれたりもしますね。
堀: ただ「交流して!」と放り出されるよりも、具体的な役割がある方が子どもも緊張せずに参加しやすくて良いですね!旦那様の役割もあるんですか?
やすこさん: 最近は、夫はバラ寿司担当が多いですね(笑)ゲストの方と一緒にうちわで扇ぎながら混ぜてもらったり。あとは夫が一番英語を話せるので、会話をリードしてもらっています。夫自身もすごく楽しんでやっていますよ。
「海外旅行よりも英語を話した」ホームビジットは英語学習につながる“生きた教科書”
堀: ホストを始めてから、ご自身やご家族にとって嬉しい変化はありましたか?
やすこさん: 「生きた教科書」のような体験ができていることですね。最初の頃、ゲストが自国の観光ガイドブックを持ってきてくれたことがあって、子どもたちは地球儀を見ながら「日本からこんなに遠いんだ!」「時差があるんだね」と、ゲストの国にすごく興味を持つようになりました。
堀: まず人と出会って、その後にその人が出身の国を知るって素敵ですね。お子さんたちの英語力に変化はありましたか?
やすこさん: はい。私は数ヶ月に一度の受け入れの度に、「あれ、なんか聞き取れてるかも?」「ゲストと会話してる!」と、子どもたちの英語力が成長しているのを実感しています。
実は去年、家族でオーストラリアへ旅行に行って、ゲストで受け入れた方ともお会いしました。その時に大学生の娘が、「海外旅行って、ボーダレスビジットより英語が話せなくても行けるんだね」と言ったんです。その感想を聞いて、正直びっくりして。
堀: えっ!それはおもしろい発見です。実際に海外旅行に行くよりも、英語を話す経験になっていたんですね。
やすこさん: そうなんです。海外旅行ではホテルやレストランなど、決まったフレーズを話せば済んでしまいますよね。でもボーダレスビジットは、本当に「生きた会話」をしていますから。アメリカの方を受け入れたら、英語が早すぎて聞き取れなくて困った経験をしたこともあるくらい(笑)海外旅行以上に英語を話す経験ができているんだと気づいて、やっていて良かったなと心から思いました。

堀: 英語ネイティブじゃない方を呼んだ方が、お互いが勉強しながら話せるので、苦手意識がある人はその方がいいかもしれないですね。「生きた会話」、貴重なご経験をお聞かせいただきありがとうございました!
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